クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
「私も佐藤さんと同じ烏龍茶がいいです」

「了解。織田。姫が烏龍茶をご所望だよ。早くオーダーしてきて」

ダークな笑みを浮かべながら真田さんが織田君をこき使う。

「はい、ただ今」

そんな真田さんが怖いのか、織田君はすぐに席を立った。

「ホントはビール苦手なんでしょう?」

真田さんが優しい目をして聞いてくる。

「はい……すみません」

「謝らなくていいよ。食べ物の方は好き嫌い大丈夫?」

「はい。すき焼きは好きですから」

そう答えてすき焼きの具材の入ったざるに手を伸ばしたが、私の手は空をさ迷った。

「主役にやらせる訳にはいかない」

ざるを手にした朝比奈先輩はフッと微笑すると、慣れた手つきで具材を鍋に入れていく。

綺麗で長い指。それに、何をやっても完璧。

この人に弱点ってあるんだろうか?
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