先生と私


"コンコン"


ある日の放課後のこと。


ゆいとは力加減が違ったので、誰だろうと思いつつ、わたしは「どうぞ」と言った。


扉が開き、そこに立っていたのは、ゆいの親友の白坂みゆきだった。



「この前のプリントです」

「ああ。ありがとうございます」


そう言ってわたしはそのプリントを受け取り、ファイルにしまった。


それでもまだ彼女はそこに立っていたので、「どうしたんですか」とわたしは聞いてみた。


「………わたし、先生にちょっと聞きたいことがあって…」


すごく真剣な表情をしてそんなことを言うので、わたしは「何ですか」と聞いた。


すると彼女はこんなことを聞いてきた。


「先生って、ゆいのこと好きなんですか」


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