こじらせ女子の恋愛事情
私、松坂くんの話にちゃんと答えられるかしら?

隣の会議室も嫌だと言うところを見ると、相当なまでの悩みを抱えているんだと考えた方がいいかも知れない。

答えられる範囲での悩みだったら、私も何とかなるかも知れないけど…。

松坂くんの後を追うようについたところは、人事部だった。

えっ、もしかして…!?

「ま、松坂くん!」

人事部に足を踏み入れようとする彼を、私は呼び止めた。

「何ですか?」

松坂くんは私の方に振り返った。

「は、話があるんだったら、ちゃんと聞くから!

何かあったなら、私が注意をしに行くから!

だから、今すぐに考え直して」

「あの、何の話をしているんですか?」

早口でまくし立てるように言っている私を、松坂くんが訳がわからないと言う顔で見つめている。
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