こじらせ女子の恋愛事情
彼が今言い放ったそのセリフに、私はある確証を抱いた。

もしかして、先ほどの給湯室での修羅場シーンって…!?

「ま、そう言うことだから」

松坂くんはやれやれと言うように息を吐くと、私の手をとった。

えっ、えーっ!?

私、男の子と手を繋ぐの初めてなんですけどー!

突然のことに、私の頭はパニックを起こしていた。

「お互い楽しかったと言うことで…じゃあな」

松坂くんは横井さんに向かって捨てゼリフを吐いた後、私の手を引いて人事部から立ち去った。

ええっ、ちょっと!

私は松坂くんに手を引かれるまま、その場から立ち去ることしかできなかった。
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