こじらせ女子の恋愛事情
「それはつまり…全編書き下ろし、と言うことですよね?」

コーヒーが入っているカップをテーブルのうえに置くと、関口女史に聞いた。

「ええ、そうですよ」

関口女史は首を縦に振ってうなずいて答えた。

「浜崎さんは今まで4冊の書籍を世に送り出してきました。

サイトのランキングも常連と言っていいほど、必ずランクインしています。

お仕事がお忙しいにも関わらず、月に1回新作を発表して長編でも3ヶ月以内で完結させている程の執筆速度を持っています。

そこで我々編集部は浜崎さんに全編書き下ろしの小説を、と」

関口女史は淡々と解説をした。

「全編書き下ろしなんて、書けますかね?」

そう聞いた私に、
「浜崎さんならできると、私は信じていますよ」

関口女史は答えた。
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