君の隣
「……私もね、どこかでずっと怖かったの。
拓実の言葉を聞いて……
もう、逃げなくていいって思えたの。
拓実が隣にいるから。
もしまた、治療がダメでも、怖くないよ」
「ありがとう」
唇を重ねるのは、もう数え切れないほどになった。
それでも、触れるたびに心は熱くなる。
「ねぇ、拓実……また、こんな朝を何度も迎えたいね」
「うん。
何十回でも、何百回でも。
──ずっと隣で目覚めたい。
何なら毎日、こんな感じがいいな」
「……毎日は、ちょっと困るかな」
言葉よりも深く、視線が重なって、指先がそっと絡み合う。
シーツの下で優しく触れるぬくもり。
恋人のそれではなく──
夫婦としての、穏やかで確かな絆だった。
拓実の言葉を聞いて……
もう、逃げなくていいって思えたの。
拓実が隣にいるから。
もしまた、治療がダメでも、怖くないよ」
「ありがとう」
唇を重ねるのは、もう数え切れないほどになった。
それでも、触れるたびに心は熱くなる。
「ねぇ、拓実……また、こんな朝を何度も迎えたいね」
「うん。
何十回でも、何百回でも。
──ずっと隣で目覚めたい。
何なら毎日、こんな感じがいいな」
「……毎日は、ちょっと困るかな」
言葉よりも深く、視線が重なって、指先がそっと絡み合う。
シーツの下で優しく触れるぬくもり。
恋人のそれではなく──
夫婦としての、穏やかで確かな絆だった。