君の隣
その夜、風がやわらかく吹いていた。
ベッドに横になった麻未は、仰向けのままお腹にそっと手を添えた。
部屋には、思い切り暖房をきかせてある。
張りと重みのある丸みが、呼吸のたびに、わずかに上下する。
──予定日まで、あと2週間。
病院からは「もういつ生まれてもいい状態」と言われている。
すでに入院の準備も整え、毎晩、出産用バッグが目につく場所に置かれていた。
(なのに──)
「……怖いなぁ」
ぽつんと漏れた声が、夜の静けさに吸い込まれていく。
隣で眠っていた慎也が、ゆっくりと目を開けた。
小さな声にも、すぐに気づいてくれるのが、彼だった。
「……麻未?」
「ごめん、起こしちゃった?」
「ううん、大丈夫。
……張ってる?」
「違うの。
そういうんじゃなくて……」
ふいに、涙がこぼれた。
ベッドに横になった麻未は、仰向けのままお腹にそっと手を添えた。
部屋には、思い切り暖房をきかせてある。
張りと重みのある丸みが、呼吸のたびに、わずかに上下する。
──予定日まで、あと2週間。
病院からは「もういつ生まれてもいい状態」と言われている。
すでに入院の準備も整え、毎晩、出産用バッグが目につく場所に置かれていた。
(なのに──)
「……怖いなぁ」
ぽつんと漏れた声が、夜の静けさに吸い込まれていく。
隣で眠っていた慎也が、ゆっくりと目を開けた。
小さな声にも、すぐに気づいてくれるのが、彼だった。
「……麻未?」
「ごめん、起こしちゃった?」
「ううん、大丈夫。
……張ってる?」
「違うの。
そういうんじゃなくて……」
ふいに、涙がこぼれた。