恋がしたい。ただ恋がしたい。
「奈緒子ちゃん、蒼空くんにはまた日を改めて会いに来るからね。たぶん、連れてけってうるさい女(ひと)の運転手を何回もさせられるだろうから。」
「僕久々の休みなんで。早く二人っきりになりたいんで、今日はこれで失礼します。」
にっこりと笑いながら、そのままリビングの扉を開けようとした裕介くんに「葉山さん!!」と志田ちゃんが声を掛けた。
裕介くんは志田ちゃんの顔を見て、あー、と何か思い当たったような表情になった。
「『お友達』ですよね。ランチの時間によく一緒にいらしてましたよね。」
「……あの……この前は色々と……葉山さんにも、崎山先生にもご迷惑をおかけしました。」
「あなたが謝る事じゃないですよ。それに、『Milkyway』には謝りに来てくれたって聞いてますから。『Felitita』に来なかったのは、僕との約束を守ってくれていたからだって思ってましたけど。……間違ってないですよね?」
「はい。」
「僕、今月いっぱいで『Felitita』を離れるんです。あなたも彼女に付き合って、あれから来てないですよね?……僕はもう居なくなりますから、また良かったら『Felitita』にいらしてください。」