恋がしたい。ただ恋がしたい。
「…崎山って…その………よな?」
…あっ、しまった。純くんの存在を忘れてた。
余計な事を思い出しちゃって、全然話聞いてなかった。
…で?
私が…何?今何か言ってた??
「何?ごめん、よく聞こえなかったんだけど。」
とりあえず聞こえないふりをしてごまかすと、なぜか純くんはそのまま口ごもってしまった。
「いっ…いや、そんな事は無いよな。うん、無い。…無いな。ごめん。今日の事は忘れてくれよ。じろじろ見ちゃってたのは、この通り謝るからさ。」
『ごめん』と顔の前で手を合わせて、そのまま「じゃあ。」と、くるっと背を向けて帰ろうとした純くんの腕を、慌てて掴んで引き止める。
「ちょっと!勝手に話終わらせないでよ。言いたい事があるんだよね?はっきり言ってよ。謝られただけじゃすっきりしないの!このままだと気になって仕方がないの!お願い!!」