君に熱視線゚

中島は思わず笑って苗の肩を思いきり叩く。

「やだっ苗ったら。そんなお坊っちゃん達だからいいんじゃない!もち、向こうの招待だから会費も全部っ向こう持ちだって!!君達は手ぶらでおいでって言って…」


「何時にどこで待ち合わせ?」

「…って即答かよっ!?」

中島は間髪入れずにツッコむ。

タダならなんでもござれ主義の苗を感心しながら由美は二人のやり取りを黙って見守っていた…

中島は待ち合わせ場所を答える。

「あ~と…じゃあ学校から直で行くから」

「えっ、学校から直で!?制服で居酒屋入れてくれる!?って、もしかして金の力で何とかするとか!?」


「違うよ、レストランでするんだって。親がイタリアン料理の専門店を経営してる人がいるからさ。店貸し切ってそこでやるって」


「なぬっ!?イタリアンっ?……しかも貸し切り!?…っ…それは是非ともお持ち帰り前提で行かねばならんっ!!」

「え、お持ち…って、お願いだからそれだけはやめてよ苗」

何やら勇む苗に焦りながら中島は予定を組んだ。

「…んじゃ決まりってことで!できるだけ誘ってこいって言われてるからドタキャンしないでね!それじゃ、あたしまだ他の子にも声掛けてくるから」


中島はそれだけ念を押すと他の子の勧誘に足早に向かった…

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