君に熱視線゚

“ いらっしゃいませ。”

レストランに着くとウェイターが苗達を席まで案内する。
その席には優雅な物腰で苗達を迎える晴樹が先に待っていた。


(…はぁ‥やっぱり洗練されてる‥‥)

由美はそんな晴樹に目を細める。

そして、苗は晴樹を見るなり失礼をこいた。

「あっ兄さん!
今日も背中に花ぁ背負ってご機嫌だねぇ」


「…花?」


「あっ、
何でもないんです!
この子たまに意味わかんないから気にしないで下さい!!」

(もなえちんたらっなんてこと言うの!?)

由美は慌ててた。


「…花、ね……まあいいや。じゃあ、席に座って」


とりあえず晴樹は手に大きめのバック下げた苗を気にかけながら、席に座った苗達にメニューを勧めた。


苗は運ばれてきたものを食しては、しきりに感動している…そして、お目当てのパスタが前に並んだ瞬間、苗の表情が一気にほころんだ。


「──……ッ」


晴樹はその表情に息を飲む‥

見開いて苗を見つめる晴樹の瞳がほんの微かだが揺れ動いていた。


たぶん…この時からかも知れない……。

苗を追う晴樹の瞳に特別な想いが重なり始めたのは……。


ただ、晴樹自身もその想いにはまだ気づいちゃいなかった。


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