君に熱視線゚


「イカメンって……」

由美は苗に叱られながらも“イカメン”が気に掛かる。
一般ではイケてる面のことをイケメンと表現するが苗は、イカす面=イカメン
そういう風に表現していた。


なんとなく美味しそうな響き…苗はこの言葉を結構気に入っている。


「でもさぁ苗。最近の神様は特定の人に二物も三物も与えてたりするよ。
そんな人がいないとは限らないじゃん!! ダメもとで、そのくらいの気持ちは持っててもバチは当たんないって!」


「まぁねぇ、そりゃそうだけどさ…」


「じゃあそんなに言う苗はどんな人がいいの?」

由美はそれならと苗のタイプを聞いてみた。

「あたし!?……うーん、あたしは…」

苗はぐるりとクリクリの目を泳がし、改めて考え込む。そしてハッと瞳をキラキラさせた。

「あたしはねっ! やっぱ男なら絶対にルパンだな! ルパンだったらあのスネ毛も水色ストライプのパンツも全然許せちゃうんだよ! んでさぁ、お姫様抱っこされて屋根の上を走り回るの!!」


苗は有名な映画のあのワンシーンが大好きだった。

由美は何か宝でも見つけた表情を浮かべる苗を白い目で見つめる。

「なえちん……あんたが一番現実を見てないって…



果しなく想像を膨らませる苗をみて由美は冷たくツッコミをいれた。

「…でもね、なえちん…」

由美はため息を吐きながら静かに口を開く。

「たとえルパンみたいな人を見つけても…屋根は走っちゃダメだよ。危ないし…迷惑だから…」

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