好きも嫌いも冷静に


「こんにちは」

「あ、いらっしゃいませ〜」

「いらっしゃい、来たな、お二人さん」

「…こんにちは、英雄さん」

「はい、さあ、どうぞ、えーっと、奥へ。今からだとランチは終わってるけど、何か希望があれば出来る範囲でききますよ?我が儘」

「英雄、ずわい蟹のパスタ出来る?」

「大丈夫だ。トマトにするか、それともクリーム系にする?」

「トマトにするよ。澪さんは決まりましたか?」

「はい。海老ピラフ、大丈夫ですか?」

「大丈夫。仲いいな、揃えて魚介希望とは。二人ともスープは何がいい?
ポタージュ、かぼちゃ、ほうれん草とベーコン、後は…きのこ、だな」

「俺はポタージュで、澪さんは?」

「私は、そうですね…、きのこでお願いします」

「了解。あと適当にサラダとか、持って来るから」

「何だか手間掛けさせて悪いなぁ。特別セットメニューみたいになって」

「いいや、これが俺の仕事だ。あとでケーキも食べるだろ?」

「ああ、それは必須だ。有難う」

「いや、聞いただけだ。ハハハ。これも仕事だからな。じゃあ、少々お待ちを。
すみれちゃ〜ん」

「は〜い」

「お水、お願いします。
伊織、すみれちゃんが来るから、澪さん、紹介してやってくれないか?
澪さんも、いいかな?」
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