嘘つきな愛の詩
翌日、またもや緊張しながらの出勤。先輩はやっぱり会社ではいつも通りで拍子抜け。
こんなにも
何もなかったように過ごせるものなんだろうか?
「詩?今日も残業組み?」
笑いながら聞いて来る。
「今日も残業組みですよー」
少しの寂しさと
前よりも少し力を脱いて喋れるようになった心の距離。
一人、また一人と帰って行く中で
静かなオフィスにとうとう先輩とふたりきりになってしまった。
「詩はあとどれくらいで終わりそう?」
「軽く1時間はかかりますね」
笑いながら言った私に「俺はその3倍くらい」と先輩も笑う。
二人きりでもオフィスにいる時はやっぱりいつもの先輩だ。
そう思った瞬間
先輩が信じられない言葉を私に告げた。
「今日さ、彼女の誕生日なんだよ。そんな日に残業なんて…
女だったら…どう謝られたら許せる?
詩、アドバイスちょうだいよ」
えっ…?
彼女?