セピア‐ため息の行方
『あっ!?そうか。蛍子さんの家って玄関からして、李さんの家の雰囲気とは真逆なんだ』と花梨は気付いて、思わず部屋全体を見回した。


  たとえば玄関の入り口が李さん家(ち)はガラガラと引き戸を横に開けるタイプで、リビングには囲炉裏(いろり)があって座蒲団に座る純和風なのに対し、蛍子さん家の玄関はドアノブで扉を外側に開くタイプで、リビングはソフアーに座る洋風になっていた。


「わぁー!蛍子さん家って李さん家と対照的なんですね」
  と花梨が言うと


「そうなのよ。李があくまでも古風な雰囲気を好むのに対して、私は断然着るものは活動的な洋服が良いし、生活様式も合理的な洋風が気に入っているの」
  と蛍子は言いながらソフアーに座るようにと花梨と李それから峻甫の三人に薦めた。
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