オフィス・ラブ #∞【SS集】
「それもひとつの信頼じゃないですか」
「やっぱいいこと言うね、ミッチー」
「おたくは許さないって聞きましたけど」
うち? とグラスに口をつけながら、花嫁がふふんと笑う。
「嫌だって言われてるうちが華でしょ。だから言ってあげてるの」
ねー、と堤さんに冷ややかな笑みを向けると、珍しく彼は渋い顔を隠さなかった。
「…いい奥さんじゃないか」
「まあね」
軽く同情気味に言う新庄さんに、面白くなさそうに同意する。
まあでも、と石本さんが微笑んだ。
「この人は、しないと思うよ」
「私も堤さんは、しないと思います」
「そこまで言われると、したくなるね」
「やめとけよ、こいつら、絶対怖いぜ」
口ぐちに言う彼らを見ていて、なんか俺もそろそろ彼女ほしいなあ、と思えてきた。
でも大塚さんが変に近くにいるから、見ちゃうと、他の女の子に行く気が失せるんだよなあ。
と思っていたら、その大塚さんが、俺をじっと見ていた。
「三ツ谷くんは?」
「え?」
「どこからが浮気?」
ほおづえをついて、無邪気に訊いてくる。