きみに想う 〜赤の民族〜

5

城での

貴族階級が集まるパーティに

女官として入ることに成功した

雫と里菜

深く帽子を被り

飲み物を渡したり、食事の皿を下げ

自然に近づき

会話を聞いて歩いていると

里菜が中年の脂っぽい男に手を掴まれている

飛び出して行きたい気持ちを抑え

雫は見守っている

「こっちに来て一緒に飲まないか?ねぇちゃん」

伸ばされた手は

里菜の身体を自分のほうに引き寄せ

密着するように、腰に手を回される

里菜は身体をよじるようにして

抵抗をし、目に見えないシールドを張り

脂男から離れ

心配そうに見つめる雫の元へ戻った

「あいつ!最悪っ!気持ち悪っ!」

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