鈍感ちゃんと意地悪くんの周囲の人々
「ほら美空、行くぞ?」

「え、何? どこに?」

瀬田君は、立花さんの手を引いて、体育館を出て行った。
ウエディングドレスの裾がふわりと舞う。

はぁ、いいな、美少女は。
あんなドレスまで着こなして。

わたしもあんだけ可愛ければ、ドレスも着こなせて、瀬田君にも愛されただろうか?
わたしがもし、立花さんだったとしたら……。

はぁ、やめておこう。
そんな、もしものことを考えたって、仕方がない。
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