愛を探して・・

✡✡弁護士事務所


翌日、時間になり
二人は、村上弁護士事務所を訪ねた。

通された部屋には
梨乃の父親、お兄さん、幸ちゃんがいた。
梨乃の母親の葬儀の時に
見かけていたから、わかった。

公美は、俺の後ろに隠れながら
中に入ってきた。
凄く、緊迫した雰囲気だった。

村上さんから、双方の紹介があった
後に経緯の説明があった。

俺は、愕然として聞いていたが
公美は、
「彰の子とは、限らないじゃないですか」
と、言った。

「母体の子は、もう五ヶ月を過ぎましたから
DNA鑑定もできるでしょう。
やりましょうか?」
と、弁護士さん。

更に、
「間違いなく、彰さんの子だと
証明されたら
警察に婦女暴行で訴えます。」
と、言われた。

彰には、覚えがあるから
「いえ、間違いなく、
俺の子だと思います。
本当に申し訳ありません。」
と、頭を下げる。

公美は、ワナワナ震えて‥‥
泣き出し‥‥‥
黙るしかなかった。

梨乃に対しての書面と
お腹の子に対しての書面を
二人に読んでもらい書名、拇印を
してもらった。

亮は、
「あなたのしたことは、
許される事ではありません。
だが、奥さんが攻め立てた時も
梨乃は、なにも知らなかったのに
奥さんのお腹の子のために
黙って身を引きましたから
これだけにすませました。

ただ、今は梨乃の意識が戻る前提での
話です。
このまま亡くなるような
事になりましたら、
また、考えさせてもらいます。」
と、怒りを我慢して冷静に話す亮。

だが·····
「それだけ、貴方が行った行為は
簡単な事ではないんですよ。
わかりますか!!
うちの子は、娼婦とかじゃないんだ。
君の娘が、レイプされたら
どう思うか、夫婦でよく考えて見てください。」
と、言った。

真は、
「俺は、最初から生け簀かない奴だと
嫌っていたんだ。
人の妹をバカにしたあげく
犯すなんて、人間じゃねえ。」
と、言った。

幸は、
「あんなに梨乃に、何度も何度も
何年もアプローチして
付き合ったくせに、ちっとも大事に
しないで、今もまた、苦しめて
あんたなんかに、梨乃は出会わなかったら
良かった。
最低ですよ。あなたは。」
と、言い捨てた。
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