イケメン御曹司に独占されてます
高架下の入り組んだ通路を抜けてしばらく進んだあと、細い路地に入る。
教えられた店を見つけて引き戸を開けると、意外に広い店内は仕事帰りのサラリーマンで混み合っている。
その店内の一番奥で、池永さんが手を上げているのを一瞬で見つける。
こんなにたくさん人がいるのに……。どこにいても目立つ人だ。
ぎっしりと人で埋まった狭いスペースを横向きに移動し、ようやく池永さん取引先の佐藤さんが座っているテーブルまでたどり着いた。
「萌愛ちゃん、お疲れ様」
「こんばんは、佐藤さん。お疲れ様です」
軽く会釈して、勧められるままに池永さんの隣に座る。「ビールでいい?」と言われて頷くと、池永さんは忙しく動き回る店員さんのひとりにグラスとおしぼりを頼んだ。
運ばれてきたグラスに佐藤さんにビールをついでもらうと、私のグラスにふたりが自分のグラスを軽くぶつける。
佐藤さんはうちが材料を入れている橋梁会社、つまりは橋を作る会社の営業さんだ。
年齢は三十代半ばくらい。もう何度か食事に同席させてもらっているけれど、お得意様なのにいつも細やかな気配りをしてくれる、とても優しい人だ。
池永さんも佐藤さんとは気が合うようで、仕事の打ち合わせの帰りにこうしてよく一緒に飲んでいるようだった。
私が仕事を抱えて残業している時に、池永さんが連絡をくれて合流させてもらったことが今までにも何度かある。
教えられた店を見つけて引き戸を開けると、意外に広い店内は仕事帰りのサラリーマンで混み合っている。
その店内の一番奥で、池永さんが手を上げているのを一瞬で見つける。
こんなにたくさん人がいるのに……。どこにいても目立つ人だ。
ぎっしりと人で埋まった狭いスペースを横向きに移動し、ようやく池永さん取引先の佐藤さんが座っているテーブルまでたどり着いた。
「萌愛ちゃん、お疲れ様」
「こんばんは、佐藤さん。お疲れ様です」
軽く会釈して、勧められるままに池永さんの隣に座る。「ビールでいい?」と言われて頷くと、池永さんは忙しく動き回る店員さんのひとりにグラスとおしぼりを頼んだ。
運ばれてきたグラスに佐藤さんにビールをついでもらうと、私のグラスにふたりが自分のグラスを軽くぶつける。
佐藤さんはうちが材料を入れている橋梁会社、つまりは橋を作る会社の営業さんだ。
年齢は三十代半ばくらい。もう何度か食事に同席させてもらっているけれど、お得意様なのにいつも細やかな気配りをしてくれる、とても優しい人だ。
池永さんも佐藤さんとは気が合うようで、仕事の打ち合わせの帰りにこうしてよく一緒に飲んでいるようだった。
私が仕事を抱えて残業している時に、池永さんが連絡をくれて合流させてもらったことが今までにも何度かある。