イケメン御曹司に独占されてます
「拓哉さんが婚約者なのに……。良かったんですか? あのままで」
「もう婚約者じゃないよ。……白紙に戻したんだ」
「えっ!?」
驚いて見上げると、私のすぐ傍に拓哉さんが膝をついて綺麗な顔を近づける。
「もうずっと昔から、加奈子が好きだったのは秀明だったんだ。それなのにいつまでたっても僕に気を使って付き合おうとしないから、こっちから破談にしてやった。これで加奈子も、なんの気兼ねもなく秀明のところにいけるだろう?」
そう言いながら、拓哉さんが私の頬に手を伸ばした。反射的にその手を避けると、強引に引き寄せられ背中に手が回る。
「拓哉さん……?」
「ごめん。きみの恋を邪魔するつもりは無かったんだ。だけど無理なんだよ。あのふたりは、もうずっと前から想い合っているんだ。秀明が不幸な事故で両親を失って心に傷を抱えてあの家に来たとき、加奈子だけが秀明の心を癒せたんだよ。その証拠に……今でもふたりだけの秘密を共有している」
拓哉さんの手から逃れようともがいて、胸を叩いた。なんの抵抗も無く私に打たれる拓哉さんの悲痛な面持ちに、また鋭い痛みが胸をおそう。
「無理なんだ。僕もきみも、あのふたりの間には入れない」
「もう婚約者じゃないよ。……白紙に戻したんだ」
「えっ!?」
驚いて見上げると、私のすぐ傍に拓哉さんが膝をついて綺麗な顔を近づける。
「もうずっと昔から、加奈子が好きだったのは秀明だったんだ。それなのにいつまでたっても僕に気を使って付き合おうとしないから、こっちから破談にしてやった。これで加奈子も、なんの気兼ねもなく秀明のところにいけるだろう?」
そう言いながら、拓哉さんが私の頬に手を伸ばした。反射的にその手を避けると、強引に引き寄せられ背中に手が回る。
「拓哉さん……?」
「ごめん。きみの恋を邪魔するつもりは無かったんだ。だけど無理なんだよ。あのふたりは、もうずっと前から想い合っているんだ。秀明が不幸な事故で両親を失って心に傷を抱えてあの家に来たとき、加奈子だけが秀明の心を癒せたんだよ。その証拠に……今でもふたりだけの秘密を共有している」
拓哉さんの手から逃れようともがいて、胸を叩いた。なんの抵抗も無く私に打たれる拓哉さんの悲痛な面持ちに、また鋭い痛みが胸をおそう。
「無理なんだ。僕もきみも、あのふたりの間には入れない」