イケメン御曹司に独占されてます
「た、拓哉!?」
激しくうろたえた加奈子さんが慌てて立ち上がる。拓哉さんは拓哉さんで、気まずそうに視線をあさっての方向に向けている。
「い、今の話、まさか聞いてたの!?」
「そんなに大きな声で話してたら、誰にだって聞こえる」
「わ、私、そんなに大きな声で話してないわ!!」
そのふたりのぎこちない様子に、私の中でまさか……という疑問が、むくむくと湧いた。
「あの……。加奈子さんは拓哉さんへの気持ちをちゃんと伝えたんですか?」
「や、やあね、萌愛ちゃん。なんのこと? 私、別に拓哉のことなんて……」
「加奈子さん、さっき拓哉さんのこと好きだって言ってましたよね? 子供の頃から好きで、幼稚園の頃は女子が皆拓哉さんを好きだったから心配で仕方なかったって」
「そこまでは言ってないわ!」
「拓哉さんはどのあたりからお話を聞かれました?」
「ほぼ、最初からかな」
「まぁっ。立ち聞きしてたの? なんて失礼なっ」
「……大きな声で話してるから」
いつも冷静な加奈子さんが、この前とは別の意味で取り乱している。恋をすると、きっと誰でも想う相手の前ではこんな風に不器用になってしまうのだろう。
何もかも持っているように見える、完璧な加奈子さんですらも。
「第一、どうしてあなたがここへ? なんの用事で?」
「おばあ様に呼ばれたから」
「どうして……。今日は萌愛ちゃんのことで……」
激しくうろたえた加奈子さんが慌てて立ち上がる。拓哉さんは拓哉さんで、気まずそうに視線をあさっての方向に向けている。
「い、今の話、まさか聞いてたの!?」
「そんなに大きな声で話してたら、誰にだって聞こえる」
「わ、私、そんなに大きな声で話してないわ!!」
そのふたりのぎこちない様子に、私の中でまさか……という疑問が、むくむくと湧いた。
「あの……。加奈子さんは拓哉さんへの気持ちをちゃんと伝えたんですか?」
「や、やあね、萌愛ちゃん。なんのこと? 私、別に拓哉のことなんて……」
「加奈子さん、さっき拓哉さんのこと好きだって言ってましたよね? 子供の頃から好きで、幼稚園の頃は女子が皆拓哉さんを好きだったから心配で仕方なかったって」
「そこまでは言ってないわ!」
「拓哉さんはどのあたりからお話を聞かれました?」
「ほぼ、最初からかな」
「まぁっ。立ち聞きしてたの? なんて失礼なっ」
「……大きな声で話してるから」
いつも冷静な加奈子さんが、この前とは別の意味で取り乱している。恋をすると、きっと誰でも想う相手の前ではこんな風に不器用になってしまうのだろう。
何もかも持っているように見える、完璧な加奈子さんですらも。
「第一、どうしてあなたがここへ? なんの用事で?」
「おばあ様に呼ばれたから」
「どうして……。今日は萌愛ちゃんのことで……」