イケメン御曹司に独占されてます
ベンチに座り、顔を赤くして黙り込んだ加奈子さんの前に拓哉さんが歩み寄る。
「加奈子……。さっき言ったことは本当なの? 小さな頃から僕を好きだったって。あのオフィスでの騒動も、僕のためだったって」
うつむいた加奈子さんの顔を覗き込むように膝をついて——まるで本当の王子様みたいだ。
「ほ、本当……。だけどあなたは、いつだってたくさんの女の子に囲まれていたわ。私なんて眼中に無くて……」
「それは……。きみが秀明を好きだと思っていたから。だってきみと秀明の間には、特別な秘密があっただろう? 小学校五年の二学期、きみたちがコソコソと何かをしているのを見て——。それ以来、きみはいつだって秀明のことを切なそうな顔で見てたから、僕はきっときみが秀明を好きなんだと——」
「それは違うわ! だってそれは、秀明くんが……大切にしていた物を、私がなくしてしまったから、それが申し訳なくて」
そう言った加奈子さんの目から、みるみる大粒の涙が流れ落ちる。
「あの時、秀明くんはご両親を事故で亡くして心を閉ざしていたわ。それで前の学校のお友達の家に夏中遊びに行くことになって——。
新学期学校で会ったとき、余りに沈んでいたから理由を聞いたの。お友達の家で大変な事件が起こって……。よつ葉のクローバーを押し花にして大切にしていたから、私が預かって安西先生にずっと保存できるようにしてもらったわ。
それなのに、私、なくしてしまって——秀明くんにとって、とても大切なものだったのに——」
「加奈子……。さっき言ったことは本当なの? 小さな頃から僕を好きだったって。あのオフィスでの騒動も、僕のためだったって」
うつむいた加奈子さんの顔を覗き込むように膝をついて——まるで本当の王子様みたいだ。
「ほ、本当……。だけどあなたは、いつだってたくさんの女の子に囲まれていたわ。私なんて眼中に無くて……」
「それは……。きみが秀明を好きだと思っていたから。だってきみと秀明の間には、特別な秘密があっただろう? 小学校五年の二学期、きみたちがコソコソと何かをしているのを見て——。それ以来、きみはいつだって秀明のことを切なそうな顔で見てたから、僕はきっときみが秀明を好きなんだと——」
「それは違うわ! だってそれは、秀明くんが……大切にしていた物を、私がなくしてしまったから、それが申し訳なくて」
そう言った加奈子さんの目から、みるみる大粒の涙が流れ落ちる。
「あの時、秀明くんはご両親を事故で亡くして心を閉ざしていたわ。それで前の学校のお友達の家に夏中遊びに行くことになって——。
新学期学校で会ったとき、余りに沈んでいたから理由を聞いたの。お友達の家で大変な事件が起こって……。よつ葉のクローバーを押し花にして大切にしていたから、私が預かって安西先生にずっと保存できるようにしてもらったわ。
それなのに、私、なくしてしまって——秀明くんにとって、とても大切なものだったのに——」