今宵、君の翼で
「当たり前だよ…お母さんになっても、おばあさんになっても…ずっと私は翼のものだから」
翼は再び私の隣に座って、私の肩に寄りかかった。
「美羽に出会ってから…寂しくなくなったんだよな…」
「え?」
「俺…仲間といても、どこかいつも一人のような気がしてた。親に捨てられたってせいもあんのかな」
翼のお父さんと翼は、会っていない。
翼はお父さんの居場所を知っているけど、会いたいとは思わないらしくて。
そうだよね…虐待して捨てられたんだから…
でも、恨んではいないって言っていた。
遠くて幸せに生きてることがわかればそれでいいって。
私は翼を強く抱きしめた。
「私がいるよ…私が全力で翼を守るよ」
「なんだよソレ…」
笑いながら、翼は泣いていたような気がする。
「私の事、信じてね…」
「ん…信じるに決まってる。どんなことがあっても美羽は俺を見捨てないでいてくれたし」