Heaven~第ニ章~
明日香ちゃんが申し訳なさそうに「ごめんね」と謝った。


「大丈夫だよ」

「うん……マジでごめんね」

「良いってば」


私が笑うと明日香ちゃんもホッとしたように私を見つめた。


聖林中学か……
この辺ではレベルの高い中、高一貫のお坊ちゃま中学。


獅朗達が通う高校。


「気にしないで、バイトしよう」

「うん」


全く心当たりのない中学生のことを考えても仕方ない。
今さら何があっても驚かない自信があった。


私の人生において、あの日以上驚きと失望した日はないのだから。


< 122 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop