流れ星に4回目の願いを呟く時。
 滞在期間は残り1日。取り敢えず私たちはあてもなく車を走らせていた。


 目的地の無い、女2人でのドライブ。しかも、片想いを続ける2人でだ。なんて寂しい小旅行だろうか。


「デパートとかあるかな。お土産買ってかないと。」


 曲がりなりにも、カケルを追って来た久しぶりの帰省だったが、その後私たちはすっかりその目的も忘れて、買い物に興じていた。


 家に帰るとその日の夕食はおでんだった。由美子は相変わらずのマイペースぶりで、お父さんと仲良くお酒を飲み交わした。両親と由美子と4人でスパにも行った。どうしてだか、私も楽しめた帰省になった。


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