私の小さな願い事
桂さんは、色々な事を教えてくれた

この先がどうなるか

どのような世を作りたいか

そのために、何をしようとしているか


理想と現実は、ずいぶん違うそうで


うまくいかないことばかり


少し進めば、少し遅れる


なかなか、大変なようです



多津の事で、歳三と連絡をとって貰った
時のことも教えてくれた

「土方が敵であることが惜しいな
桃の師匠なだけあって、良い奴だ」

「桂さんに褒められると、照れます!」

「はっはっはっ 桃を誉めたのではないぞ」

「そうでした」


それでも、すごく嬉しかった




それから、ひとつきたった






京に戻る桂さんに


「私も、ご一緒させて下さい」



しばらくの沈黙の後


「目的は?」

「大政奉還させます」


大きなため息を漏らし


「いくら、側室であったとはいえ
命を狙われておるのだ
何のために高杉がここに連れて来たと思っている!?」

「高杉さんが、行ってこいって」

「は?」

「私なら、一滴の血も流さず
慶喜様に大政奉還を決意させられます」


久しぶりに夢を見た


行かなければいけない


私は、桂さんを見つめた


この決意をわかって欲しかった





「不思議だ……
高杉が無茶を言う時も、そのような目で
黙って俺を見るんだ

わかった
ただし、終わったらすぐに
こっちに戻ること!!」


「ありがとう!!桂さん!!うふふっ
歳三にも会いに行って良い?」

「好きにしろ」 


なんだかんだ 桂さんは、私に甘い


「あと、天子様に一緒に会いに行こ」

「わかったよ…仰せのままに」

「わぁーい!!!ありがとう!!!」
















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