私の小さな願い事

変わらない

~依里~



慶喜様に会った翌日

大政奉還


の知らせを桂さんと受けた


「さすがだな…」

「偶然、命の恩人になっちゃったから…
私…会いに行ってよかった
なんか、すっきりした
これで追われることも無くなる」

「桂さん?
他にも会いたい人がいるの…だめ?」


目が見えるうちに、耳が聞こえるうちに


「一人でか?」

「新選組の人の奥さんとこ
仲良しでね…
唯一の女友達っていうか…」

「そうか、なら…手土産にコレ持っていけ」

甘い香りの包み

「団子だ!!」

「本当、鼻が利くなぁ」

「ありがとう!!!
いってきまぁーす!!」




原田家



久しぶりにおまさと茂に会う

「大きくなったわねぇ」

「うふふっ 甘えん坊なのよ」


私を覚えているのか?茂が私に抱っこをせがむ

「もう!かわいんだから!!!」

抱き上げ、ほっぺをスリスリ


眠った茂を抱いたまま

二人で団子を頬張る


「ただいまぁーー!!!」


馬鹿みたいに大きな声で、左之が言う


「え!?依里!!依里じゃねぇか!!!」

「あら?歳三から聞いてなかった?」


私がここを出てからの、一切を知らないらしい


そうだよね


桂さんは、敵なんだもんね



「もうすぐ京を離れようと思ってね
挨拶に来たの!
逃げるように出て行ったままだったでしょ」


「依里にお金持たせてあげられなくて
心配したのよ」


「ごめん… いい人に拾われて
今、楽しいから!
心配しないでね!」

「土方さんと会ったなら、平助と斎藤のこと聞いてるか?」

「ううん」 

「そっか、あいつら、御陵衛士に入ったんだ
おかげで、戦力低下ってか、士気が下がってな…
藤原さん、新選組にどうですか?」

「馬鹿ね!!貴方!!依里は、女の子なんだから、男の戦に巻き込まないで!!」

「冗談だって!!
総司も寝込んでるから…」

「え?総司、どうしたの?」

「最近知らされたんだけど…
労咳らしい」


高杉さんと同じ病…


「私…今夜、屯所行く!!
許可貰わなきゃ!!帰るね!!」

バタバタ出て行ったことをお詫びに行ったのに、またバタバタ出て行った


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