私の小さな願い事
~土方歳三~


シュタッ


「歳三」

「また警備態勢の練り直しだな…」

バッチリだと思ったのにな…


「歳三!!総司が労咳って、本当なの?
ねぇ?会わせて!!!」

「今からか?」

「うん、昼間来れないもん」


見つからないように、総司の部屋を目指す


「総司」

「ん?土方さん?どうしたんですか?
どうぞ」


部屋の中へ


「依里~ 
わぁ!!会いに来てくれたんですか?
嬉しいです!!」

「えへへっ 来ちゃった
総司!!寝てて!!」

って、お前…

総司の上に乗っかるなよ!!

「なんか、あったかぁ~い」

「でしょ?」

そうか、依里は高杉の労咳を見てるから

「うふふっ 総司、会いたかったよ」

「本当? 出会った頃は煙たそうにしてたよね?」

「それは、総司が追いかけてくるから!!」



ひとしきり話をして

俺の部屋へ


「高杉さんと同じ… 
永くて半年くらいかな…」


ポロポロと涙を流す


「やだよぉ~」

「俺だって嫌だ…」


俺の胸に埋めた、依里の頭を撫でる


「依里…
この前さ、俺、間違えてねぇから
優と依里は、違う
優の事、忘れたわけじゃねぇ
でも…依里に惹かれてるんだ」


「違う… 私の中に優がいるの…
だから…惹かれてるような気になるんだよ
歳三が、私に惹かれるはずないもの」

「どういう意味だ?」

「そのままよ
私… 帰る… 桂さん、待ってるから」

「行くな!」

「歳三…」

「桂と…恋仲なのか?」

「違うけど」

「だったら頼む…そばにいてくれ」








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