恋の相手は強引上司
「ねえ~恋実ちゃん」

「なに?」

「もう一つお願いがあるんだ・・・」

「な・・なに?」

「ゆ・か・た」

「え?ゆかたって・・・浴衣?」

「そう!浴衣持ってる?」

「・・・持っていることは持っているけど」

話の流れ的のこの後の展開は予想できた

「恋実ちゃんの浴衣姿が見たいっていったらだめ?僕も浴衣着るからさ~」

やっぱりな~~

浴衣は持っているけど・・・でも恥ずかしいな・・・・

「ね?いいでしょ?」

翼君が私の顔を覗き込んだ。

あ~~~この人の笑顔に私は弱いんだった。

「・・・・・いいけど…期待しないでね」

というと私の手をぎゅっと握って

「やった~~!」と王子スマイルを見せた。



だがこの笑顔をこの後二度と見ることはなかった。
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