君と、美味しい毎日を
浴衣?

お祭り?

「急になんの話よ?」

困惑する私に、昴は楽しそうに笑う。

「覚えてないんなら、いいよ」

全然わからないけど・・・

昴は最近とてもよく笑う。
楽しそうに、
嬉しそうに。

その笑顔が私を幸せにしてくれる。


「そう言えばさ、お母さんって俺たちの結婚どう思ってんのかな? 本心はきっと微妙だよなぁ」

「そんなことないと思うよ。
報告した時も、『じゃあ、お母さん達は離婚してて正解だったわね』なんてあっけらかんと言ってたし・・・」


「まぁ、それは確かにその通りだな。
そっか。それならいいんだけどさ」

昴はまだ何か引っかかってるみたいだ。


「お母さんに私達が一緒に住んでる時から・・・って思われてないか心配なんでしょ?」

私がそう言うと昴は思いっきり動揺した。 こういうところは、ちょっと可愛い。

「お母さん、細かい事はなーんにも考えない人だから、そんな心配いらないよ」

「よかった。じゃなきゃ、必死に我慢してたあの頃の俺が報われない」

昴は拗ねたようにぼそっと呟いた。


「我慢しきれてなかったくせに・・・」

「・・・瑶さ、あの時のこと、実は相当根にもってるよね?」

「さぁ、どうでしょう??

あっ、そろそろ行かなきゃだよ」

私は慌てて立ち上がって、もう一度身支度をチェックする。

「瑶っ」

「なに?」

「好きだよ」

「・・・そういうの、いいから」

自分の顔が赤くなるのがわかる。

反則だよ・・・こんな甘い昴。

「瑶が初めてカレー作ってくれたあの日から、ずっとずっと大好きだったのに、一度も言ったことなかったなぁと思って。

そう言えば、瑶からも聞いたことないな〜」

昴はすっごく意地悪な、でもドキドキするくらい魅力的な笑顔を私に向ける。

「・・・もうっ。急いでるんだから、
からかわないでよ」

「ふっ。 別にからかってないけど、まぁいいや。 瑶からの告白は今夜に取っておく事にする」

楽しみだな と昴は言って、一足早く私の頬に誓いのキスをくれた。



ねぇ、昴。

これからもずっと、

『おはよう』と『お休みなさい』を

『いってきます』と『ただいま』を

そして、たくさんの幸せな

『いただきます』と『ごちそうさま』を

二人で積み重ねていこうね。



ーーーいつまでも、

君と、美味しい毎日を。



END


































































































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