君のそばで会おう ~We dreamed it~



可南子がソファに座ると、想太は可南子の足元に座った。
180㎝ほどの想太にとっては、このソファに二人で座るのは窮屈なのだろう。

もっと大きめのソファにしとけばよかったと、可南子は少し後悔した。

可南子はシャワーを浴びてボサボサになっている想太の髪を、綺麗にくしで梳かし始めた。
可南子の足元に座っている想太の頭は、髪を梳くのにちょうどいい高さだった。


「想ちゃん、もうちょっと、ここら辺、短く切っちゃえば?

あと、ここもこうやって・・・」


可南子が想太の髪で遊んでいると、それを鏡で見ていた想太が、


「どうやら俺を、12歳の時の坊ちゃん刈りしたいようだな?」



「分かった?
いいじゃん。

あの時の髪形好きだったのに」



「嫌だ。
あの髪形、ばあちゃんが切ってたんだぜ。

無理、無理」


すると、今度は想太がソファに座り、可南子を下におろした。






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