美しき夜、北斗七星が輝く
「……あのさぁ」
思ったより声が低くなった
斗真がビクッと顔を上げる
「黒木さん彼女だろ?」
「…………」
「だったら
前と様子が違うって気が付くだろ」
「…………」
「とっくに気がついてんだろ?
お前は気持ち…特に負の感情に敏感なんだからよ」
「…………」
「黒木さんと何があった
この間の音楽室からの帰り
アレは明らかに可笑しいだろ」
再び斗真の肩がビクッと反応した
「……見てたの」
「ああ
俺お前と佐木の後ろを歩いていたから」
「…………」
「あの時
何で黒木さんあんなよそよそしかった
お前ら喧嘩でもしたか?」