美しき夜、北斗七星が輝く







「斗真の場合
発作が起こると免疫力がますます低くなるから

安定していても発作が起きやすくなるんだ

予感が当たったよ…」


「まさか出歩くなんて思わねぇもんなぁ」


「前代未聞だよ
そんなに引きずっていたのかなぁ…」




引きずっていた?

來真さんの言葉に首を傾げる

すると黙っていた心さんが口を開いた




「トウって自然の森から帰ってから
暫くの間体調が安定していなかったでしょ?

皆に会えなかったのが寂しかったみたいでね
学校に行けるって先生からお許しが出た時は
凄く嬉しそうにして
そこではしゃぎすぎて発作起こしたってのもあったし

久しぶりに皆と出掛けられるって嬉しかったんだよ」




…可愛い

言っちゃ悪いんだろうけど

…物凄く可愛い

小動物ですか

はしゃぎすぎて発作起こしたって…




「あんまり人と関わるってことなかったからねぇ…
初めてなんだよ
彼女とか親友とかと一緒に出掛けられるの

ボクらにとって当たり前のことが
トウにとっては当たり前じゃない

何もかも新鮮なんだよ」





新鮮…

そういや学校と病院以外

あんまり出歩いたことないって…





あたしが知るアレコレを

白羽くんは知らない…?






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