イジワル社長と偽恋契約
明日明後日は休み。

旭さんと顔を合わせなくて済む為、正直ホッとしている…







ピンポーーン…


お昼前。

珍しく家のインターフォンが鳴り、すっぴんと部屋着のまま玄関を開けると…






「やっほー♪」

「恵さん!?」


この間よりもラフな格好をしている恵さんは、ニコニコしてとりあえず玄関に入って来る。





「どうしたんですか?何で私の家を知ってるの?」

「この間飲んだ時に教えてくれたじゃない♪」

「そうでしたっけ?」


多分なんとなくしか言ってないと思うけど…

なのに家を探り当てるってすごくない?







「とりあえず上がって下さい」

「お邪魔しまーす!」


仕方なく恵さんを家に招き私は温かい紅茶を入れた。

彼女は私の部屋の中をキョロキョロ見ている。





「突然来ちゃってごめんね~」

「いえ、今日はどうしたんですか?」


私が聞くと、恵さんは紅茶を一口啜ってから答える。






「んーこれから旭さんの家に行こうと思うんだけどどー思う?」


恥ずかしそうに口をつぼめて頬をぽっと赤くする恵さんに、私は胸を痛めつつも答えた。






「…いいんじゃないですか。婚約者なんですし」


ここまで答えるのが精一杯。

ちゃんと笑えてるかもわからない。
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