妖しの姫と天才剣士

対決




あの日から由羅の行動は全く読めなくなった。


新撰組の隊士に手を出すこともなくなり、姿さえ見せない。


そんなまま、ついに約束の日に。


幹部の人がピリピリしているのがよく分かる。


特に総司。



「今日の組長、いつもより怖くないか? 茅野」

「そ、そう…………ですね」



ピリピリした雰囲気は漏れ出ていて、いつもより怖さが増大している。


そうなった理由を平の隊士は絶対に知らない。


と言うか、誰も絶対に言わない。


由羅のことでさえも謎の白い影として噂ということでもみ消されたのだから。



「次っ!」



総司の張った声。また勝ったみたいだなぁ。


倒された隊士は清々しい顔で総司に頭を下げて上機嫌で戻る。


この隊って、総司の人気高い。


徹底的にぶちのめされても皆嫌味一つ言わないし、向上心の多い人ばっかりだ。


そこは素直に凄いと思う。


< 130 / 307 >

この作品をシェア

pagetop