鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
「え、何……?
あたし、何か悪いことした……?」

何かしたかな、と、美空は懸命に考えている。
顔が不安そうだ。

「大丈夫だよ、美空。
お前は、何もしてないよ」

言い聞かせて、頭を撫でる。

「そうだよ、立花さん!
何もしてないからねっ」

「ただ可愛いだけ!」

クラスの皆が、俺の言葉に同意を示した。
そうだ、美空は悪くない。
可愛いだけだ。
あと、驚く程鈍いだけ。
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