鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
「いいなぁ、学校1可愛い彼女。
美味しいケーキを作る彼女のお母さん、いいなぁ」

兄貴はひたすら、俺を羨ましがっている。
ウザイ。

「素敵ねぇ。
可愛い娘、優しい母。
あ、姑問題や家庭の亀裂なんて、勿論ないわね。
もしかして、将来本当の意味で、お母さんって呼ばれる日が来るといいわぁ」

母さんは、美空を見つめてふふふ、と笑っている。
何やら起きたまま、夢を見ているらしい。

「お父さんも大歓迎だよ、いやぁ、いずれ家族になれるといいねぇ。
優斗、美空ちゃん、頑張れ!」

……。
何をだ!

この家族、おかしいぞ?
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