お気に入り同期と恋人ごっこ


遅れること30分
奥野さんが来た。


「遅くなりました」


「いやいや約束は7時半だから
遅れてはないよ」


「用はなんですか?」


「まぁ 焦らずに!
何か飲む?」


「あ~車なんでソフトドリンクで」


誠は食べ物とコーラーを二つ頼んでいた。


「いきなりだけど
今日来てもらったのは朱音のことなんだ」


(え・・・あたし?)


ちょっと!と叫びたい。


「上野?上野がなにか?」


「あいつさ~オレと付き合ってるけど
心ここにあらずって感じでさ~
他に好きなやつがいるんじゃないかと
思ってね」


「それは無いんじゃないですか?
太田さんと付き合うことになったって
幸せだと自慢してきましたしね」


「そーか?ずっと好きな人が居るから
付き合わない!と言われてたから
まだその人のことが好きなのかと思ってね」


「オレに聞かれてもそれはわからないっす!
でも最近は上野は変わってきたのは確かですよ」


(あたしが変わった?)


「どういう風に?」


「めっちゃ綺麗になったですから」


(え・・・)


「お前なぁ~彼氏の前でそんなこと言うか?
そう思ってる奴と一緒に働いてるなんて
オレとしては心配だよ
取られるんじゃないか?ってね」


「あ~あ 安心してください
人のものには興味ないんで!
オレも彼女居ますから」


(ほら・・・
あたしこんなことを聞くためにここに
座っているの?やめてよ!
話によってはきっぱり気持ちの整理をしろ
と言ったのはこの事なの?)






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