お気に入り同期と恋人ごっこ


・・・がしかし
点差が縮まるどころか
開く一方。


試合はまさかの初戦を敗退してしまった。


奥野さんのシュート決定率は非常に悪く
もちろん誠もいい方ではなかった。


「すみません!
自分のシュートのミスが多くて
ほんと申し訳ないです
リバウンドも取れず・・・」


奥野さんはみんなに謝っていた。


「そんなことないよ
相手が一枚も二枚も上だったってことだよ
次の試合に向けて練習して
頑張ればいいよ
さぁ~今日はミーティングするぞ
奥野さんも強制参加ね」


副キャプテンに言われ
奥野さんも「あ・・・はい」
と 答えていた。


あたしは?帰るべき?
だよね。


「それならあたしはこれで
失礼します お疲れさまでした」


「美也子さんも来るんだから
君もくれば?」
と言われたけれど
あたしは丁重にお断りをしたのだった。


みんなに気を使わせるのがわかってるし
誠もいるし 奥野さんとのこともあるし
いかない方がいいと思ったから。












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