お気に入り同期と恋人ごっこ


すると奥野さんは無言で
あたしにキスをしたのだった。


「お・奥野さん?」


「お前反則!!!
そんな目をして『ドキッとするね』とか
言われたらキスしたくなるじゃねーか」


どうしよう・・・
ううん どうもしなくていいけど
・・・でも・・・あたし
お・奥野さんとキ・キ・キスしちゃったよ。


「今日は恋人ごっこだからいいか」


なんて余裕の口振りのあたしだけど
心臓は爆発寸前。


「そっかぁ~恋人ごっこだから
抱きしめてもいいってことか」


またギュッと抱きしめられた。


「奥野の顔 真っ赤っかになってる
可愛い!」


と 鼻の先端を摘まんだ。


「痛いぃ~!!!」


あたしは奥野さんのほっぺを
摘まみ返した。


「全然痛くありませんけど?」


あたしと奥野さんの距離は
隙間がないほど。。。


そして またキスをされた。


長い長ーいキス・・・。


「続きしていい?」


「・・・・・・うん
今日は恋人・・・だもんね」


なんてあたしも
意味のわからないことを・・・。


大好きな奥野さんと
ひとつになれるなんて
夢を見てるのだろうか。。。












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