お気に入り同期と恋人ごっこ
・・・許すとは言っても
あたし・・・奥野さんの腕の中
「なぁ~上野の好きな人ってさ
どんな人?」
いきなりの質問に焦った。
「うーんえーっとぉー!
あたしとよく言い合いをして
冷たい態度を取るけど
困ってるときは助けてくれる
あたしをバカにして
文句は言うけど
ちゃんとフォローしてくれる
そしてあたしにとんでもないことを
頼んで偽の恋人にさせるし・・・
まぁ何より楽しいかな?」
「ちょっと待て?それってオレじゃね?」
「なーんてうそっ!
恋人ごっこしてるから
奥野さんの良いところを考えて言ってみた」
「もぉー!焦ったぁ オレか?ってね」
オレだったら迷惑!って感じの発言に取れる。
「あ~あ眠たい!
寝よっと!おやすみ」
あたしは 奥野さんに背を向けた。
本当は
カッコ良くて・いつも笑わせてくれて
優しく包んでくれる・・・をプラス。
「なぁ~マジな話
その人には告らねーの?」
「・・・・・・」
答えなかった
だって・・・コクれないもん。
「おい!もー寝たのかよおい!」
あたしの体を揺すった
その反動であたしはくるりとなり
また奥野さんとの向き合った。
何とも言えない無言が続いて
口を切ったのはあたし。
「なんか・・・ドキッとするね
恥ずかしいし」