ハラドキ・デスゲーム




《ねぇ、早く行ってよー


他のプレイヤーの人たちが、もう始めてるのに…

有紗くんだけ出ないなんて出来ないんだよ〜?




あっ、もしかして…

最後の1人が生き残ったところを…


それで、ズドーンってするわけ〜?




ププッ。無理無理〜

それは僕が許さないよぉ〜


そんなの不公平だからね〜?

僕はみんなを平等に扱うよぉ〜》








平等に……








「お前の目的はなんだよ!!

なんで、こんなことするんだよ!!」









イカれている!!

こんなゲームをつくるなんて…っ!









《僕は、人間の本当の姿を見たいんだぁ

みんな、人の前じゃ良い子ぶるだろ?


でも、それを崩せば本当の姿を見せてくれる


このゲームは、最高だよぉ〜?



だって、絆を深める人もいるし

裏切ったり、騙したりする人もいる


みんな、凄いんだよ〜

これは、バトルゲームなんだけどぉ


心理戦でもあるんだよ〜!

だから、人間の本性を見るのは楽しいから


このゲームを始めたわけだよぉ〜!》







「い、イカれてやがる…っ!」







《ははっ。僕がイカれてるって?

じゃあ、有紗くんは思ったことないの〜?


コイツ、俺に本当のこと言ってるのか?

友達って言っておいて、なんでいじめるの?

俺のこと本当に好きなのか?とか思ったことないの〜??》







「……っ…」










あるけど…

でも、こんなことするのは間違ってる!


人の命を軽々しく扱おうとする

このゲームは、間違ってる!!










《このゲームをやってみれば

有紗くんの考えも変わるよ〜


正義感の強い、有紗くんは…

どんな風になるのか楽しみだなぁ〜♡》






「……っ…絶対に俺は変わらない!

人を殺したり、裏切ったり、騙したりしない!」










絶対にするものか!!

俺は、そんなこと今までしたことがない!


嘘をつかず、正直に生きてきたんだ

絶対にそんなことするものか!!










《フフッ…

楽しみだなぁ〜》










コロスは、子どものような無邪気な笑い声ではなく…

ゾクッとさせるような怖い感じの笑い声を出していた







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