ハラドキ・デスゲーム




俺はドキドキしながらも

前に進んだ


何があるか分からないけど…

進まないと今の状況を理解出来ないと思ったからだ








「あっ…」




「えっ…?」








前から俺と同じくらいの年の男の人が歩いてきた

俺に気づいたみたいで、ニコニコと笑いながら近づいてくる







な、なんだ…

なんで、この人笑ってるんだ…?







「ねぇ、君さ…

パートナーつけてる?」





「えっ…!?」








男は俺の目の前に来ると

俺の耳を触って、俺をじっと見つけてきた








な、なに…!?

き、気持ち悪い…っ!









「あっ、やっぱり〜

パートナーつけてないみたいだね?」





「えっ…?な、なんで分かるの…?」







男はニコッと笑って俺の耳から手を離し

俺は男の言葉に驚いた









「ん?そんなの見れば分かるよ

君の耳についているピアスから声が聞いてこなかったからね〜」





「ぴ、ピアス!?」







俺は自分の耳を触ってみると

男の言葉どおり、耳にピアスをしていた









えっ…?

俺、ピアスなんてしないのに…


なんで、ついてるんだ!?



また、コロスのヤツか!?









「ほら、ボクにもついてるでしょう?

これね、コロスくんがパートナーの人の声が聴こえるようにつけたんだよ〜」






「やっぱり、コロスか!!」








男の耳には、確かにピアスがついていて

ブルーのストーンでとてもカッコよかった








「パートナーつけてるなら、殺してあげたのに〜

ツマラナイなぁ〜」






「こ、殺す!?」








男は笑って言っていたから

本気かどうか分からなかった


でも俺は男の言葉が本気だと思った

直感でこの男はヤバイと…





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