強引な次期社長に独り占めされてます!
「あいつらぁ……!」
芳賀さんがキリッと眉を上げながら呟いて、去っていった人達を追うしぐさを見せたから、慌てながらも綺麗な方の手で彼女の腕を掴んだ。
こんな調子の芳賀さんは怖いというか危ない。騒ぎは嫌だ、騒ぎは。
「芳賀さん、ティッシュ下さい」
「ええ!? ああん、もう! 女なんだから、松浦ちゃんも身だしなみとして持ってなさい!」
持ってはいるんですけど、芳賀さんが行っちゃったら大変な事になりそうだし、ほら、こう言ったら立ち止まるかなぁ……なんて?
案の定、芳賀さんはバックからティッシュを取り出して私の手を拭き、それから鼻を押さえてくれる。
「大丈夫? ちょっと、止まらないね。激しくぶつかっちゃったね」
あやすように声をかけてくれるのが、なんだか申し訳ない。
「曲がってませんか?」
「うん。曲がってない……けど、腫れてきてるかな。どうしよう」
騒いでいたのが聞こえたのか、事務所から誰かが覗いていた。
あ、と思った時には遅くて、野間さんと主任が出てくる。
主任は唖然として、血だらけになっている私を見下ろした。
「どうした? 何があった?」
「いえ、何もな……」
「営業部の女子にドアぶつけられたんです!」
芳賀さんがキッと主任を振り返り、彼は眉を上げる。
それからまた私を見下ろして、人差し指を一本立てた。
「なん本に見える?」
何を突然? 芳賀さんと一緒になってポカンとするけれど、主任は真面目だ。
「……一本?」
「これは?」
今度は三本指を立てるから、不思議に思って主任をおずおずと見上げる。
だから……何をなさりたいのでしょうか?
芳賀さんがキリッと眉を上げながら呟いて、去っていった人達を追うしぐさを見せたから、慌てながらも綺麗な方の手で彼女の腕を掴んだ。
こんな調子の芳賀さんは怖いというか危ない。騒ぎは嫌だ、騒ぎは。
「芳賀さん、ティッシュ下さい」
「ええ!? ああん、もう! 女なんだから、松浦ちゃんも身だしなみとして持ってなさい!」
持ってはいるんですけど、芳賀さんが行っちゃったら大変な事になりそうだし、ほら、こう言ったら立ち止まるかなぁ……なんて?
案の定、芳賀さんはバックからティッシュを取り出して私の手を拭き、それから鼻を押さえてくれる。
「大丈夫? ちょっと、止まらないね。激しくぶつかっちゃったね」
あやすように声をかけてくれるのが、なんだか申し訳ない。
「曲がってませんか?」
「うん。曲がってない……けど、腫れてきてるかな。どうしよう」
騒いでいたのが聞こえたのか、事務所から誰かが覗いていた。
あ、と思った時には遅くて、野間さんと主任が出てくる。
主任は唖然として、血だらけになっている私を見下ろした。
「どうした? 何があった?」
「いえ、何もな……」
「営業部の女子にドアぶつけられたんです!」
芳賀さんがキッと主任を振り返り、彼は眉を上げる。
それからまた私を見下ろして、人差し指を一本立てた。
「なん本に見える?」
何を突然? 芳賀さんと一緒になってポカンとするけれど、主任は真面目だ。
「……一本?」
「これは?」
今度は三本指を立てるから、不思議に思って主任をおずおずと見上げる。
だから……何をなさりたいのでしょうか?