強引な次期社長に独り占めされてます!
じっと見つめられ、それを見つめ返して、瞬きしながら考える。

これは間違っていなければ……。

「……もしかして。私は心配されてます?」

「当たり前だろうが」

ま、まぁ、そうですよね。
鼻血って、いわゆる怪我だもんね?

「お正月の祟りかもしれませんね」

鼻を強打して鼻血って、私が主任にしてしまった所業だよね。

あれ。でもあれは年末? どっちだったかな。

「アホか。ありゃ事故だ。しかも俺は気にしてない」

「それはそうでしょうけれど。床汚しちゃいましたね……」

見ると、床にもポタポタと赤いものが落ちている。主任はそれを眺めて首を振った。

「まぁ、軽いスプラッタだな。拭けば大丈夫だろう。そんなことより……」

こそっと私の鼻の様子を見て、主任と野間さんが顔をしかめる。

「冷やした方が良さそうだなー」

「給湯室の冷凍庫に、氷があるから持ってくるわ」

テキパキと動いている皆さんを見て、何だか落ち込んできた。

「本当に、私は鈍くさいですね」

「問題ない。今後俺が気を付けてやればいいんだろう?」

私がこんななのに主任が気を付けていても……。

「え……っ!?」

芳賀さんの声に、私と主任は顔を上げた。
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