強引な次期社長に独り占めされてます!
カチリと音がして、ベッド脇にある照明が付けられる。

見えたのはブラインドが付けられた窓と、本棚に並べられた文庫本と、楽しそうにしながら私を見下ろす主任。

「すっげー不安そうだな」

「だ……だって……」

「出来るだけ優しくは……心がける」

心がけるの? 心がけてどうにかなるもの?

だって最初の時だってすごい痛くて、やめてって言ってもやめてくれなくて、勝手に動かれて、何が何だか理解できないうちに終わってた。

しかも、今、ドキドキし過ぎて心臓が口から飛び出しそう。

それに……。

「わ、私、そんなに綺麗な身体してないから、だ、ダメかもしれない」

「……可南子」

呆れたような視線が見えて、心拍数がますます上がる。

「はい?」

「俺は空気作るのは苦手だが、お前が一生懸命ぶち壊そうとしてるのはわかるぞ?」

……だって、だって、少し恐い。

「男の人って、やるだけやったら構わなくなるじゃない……」

半泣きになって答えると主任はムッとして、それから何故か吹き出した。

「そうかそうか。俺がやるだけやったら捨てられるんじゃないかって、まだ心配してるわけだな?」

……笑いながら言うことじゃないと思うんだけど。

「よし。可南子」

「は、はい」

「とりあえず黙れ」

だ、黙れ?

黙れって命令……。

そして、唇を唇で塞がれて、目を見開いた。
< 229 / 270 >

この作品をシェア

pagetop