強引な次期社長に独り占めされてます!
恐る恐る触れてみると、思っていた以上にすべすべして筋肉質な身体……それに触れながら、大胆な事をしているな、なんて頭の片隅で考えた。

「……楽しいか?」

「た……っ」

楽しいって言うか、触り心地がいいって言うか、でもそんなことは絶対に答えられないよ!

慌てて手を離すと、微かな吐息と一緒にキスを落とされた。

キスを繰り返しながら、主任の指先が色んなところに触れてくる。

その指先にドキドキどころか、耳の中に心臓があるんじゃないかってくらいにドクドクと心音が聞こえて、知らない感覚が身体の中心から広がっていく。

変な声も知らず知らずのうちに漏れていたけど、次第にそれを気にするどころか何も考えられなくなっていた。

それでも、繋がる瞬間は不安になる。

気がついた彼の指先が、乱れて顔にかかった私の髪を優しく払いのけ、手の甲でくすぐるように頬に触れた。

「怖くないから」

怖くない……?

暗い中で聞こえた優しい声音に、触れ合う暖かさ。

きゅっと目を瞑り、ゆっくりと、少しづつ身体の中を押し広げられる感覚と、次にくるだろう痛みに身構える。

だけど、怖かった痛みが襲ってくることもなくて……。
いっぱいいっぱいの違和感はあるけど、思っていたよりも痛くない。

短く息を継ぎながら、ぽかんと主任を見た。

「大丈夫……か?」

少し苦しそうな言葉に、ぼんやりと頷く。

確かにちょっと痛いけど……大丈夫だと思う。

何も言わずに手を伸ばすと、彼は包み込むように抱きしめてくれた。

ゆるゆると揺さぶられ、次第に早くなっていく動きに翻弄されながら、霞む意識の中で身体の中で熱が生まれる。

それが苦しくて、怖くて……。

逃げようとしても押さえつけられて、何度も宥められる。

「雄之さ……」

膨れ上がった波に飲み込まれる瞬間、悲鳴にならない声を上げた。






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