強引な次期社長に独り占めされてます!
「主任……?」

「会社以外で今度主任っつったら、いじめるぞ」

「じゃあ雄之さん」

トーストをかじりながら目を丸くした雄之さんに、唇をとがらせる。

「何を考えるつもり?」

「食わせよーって考えてるけど。お前って悩みだしたら、食う量が減るタイプだろ」

「え……」

確かにそうかもしれないけど、そんなことを教えた記憶はないよ?

口を開けたまま雄之さんを眺めていると、彼は肩を竦めた。

「悩んでくれるのは嬉しいんだが、昨日なんて、途中で気絶したし……」

「昨日は……! だって、雄之さん、ずっと……!」

ノンストップだったじゃないか!
でも、そんな恥ずかしい発言ができるはずがないじゃないか!

何を言わせるつもりでいるの!

「まぁ、怒るな。さすがに昨日は反省すること多いが……ちょっとくらいにしようと思っていても止まれなかったって言うか、止まりたくなかったって言うか?」

半笑いを浮かべながら、彼はゆっくりとコーヒーを飲む。

「……男の人って、好きものなの?」

「めちゃくちゃ失礼だな。つぅか、目の前に好きなもんあったら手を出すのは普通だろ」

好きなもん……て、好きなもん……。

わ、私?

「……今さら照れるなよ。こっちが恥ずかしくなるだろうが」

いや、当たり前に照れるでしょう?
これって間違いなく照れる事柄だと思うんだ?

……そして、何故かお互いに“今さら照れながら”無言で朝御飯を食べた。
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