〔B L〕朽ちた無花果
「こんにちは、今日はいい天気ですね。」
「アナタははいつもそうやって言うんですか?」
ガタッ
明らかに動揺してるのが分かる。
「貴方、誰です…?
柳沢さんじゃありませんね…?」
おーおー、俺を怖がってるな。
「そんなに怖がんないでくださいよ、傷つくなぁ。」
そういって、俺は帽子とサングラスをはずした。
「…あ、貴方は…っ!
ま、マヤさん…!?
どうしてここに?」
「…昨日の男の子に、話があって。
今日はこないんですか?
次はいつ?」
「すみませんが、教えることはできません。」
「そんなこと言わずに、ねぇ…教えてくださいよ。」
俺は医者に顔を近づけた。
こんなことをして俺に逆らえるヤツなんかいない。
男も女も、俺の色香にやられちまうんだ。
みーんな俺の言うことを聞く。
「ちょ…っ、ちか、近いです!!
やめてください…っ!」
…?
なんでだ?
コイツの嫌がりながら照れた顔、意外とクる。
どうして、男の顔なんかに…